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従業員のモチベーション向上と内的欲求(マズローの5段階欲求)

2023.11.28

アメリカの心理学者であるA・マズローが提唱したマズローの5段階欲求の理論によると、“人間には5段階の欲求があり、下の欲求が満たされると、上の欲求が強まる”とされています。

この理論は、職場においても従業員のモチベーション向上させる方法として活用できます。

今回は、マズローの5段階欲求のうち、内的欲求に焦点を当て、概要と職場での具体的な活用例について紹介します。

外的欲求と内的欲求

マズローの5段階欲求は、欲求の対象が外部にあるか、内部にあるかで「外的欲求」と「内的欲求」に分けられます。

外的欲求:自分の外部にある環境を満たそうとするもの

     生理的欲求、安全欲求、社会的欲求

内的欲求:自分の内面を満たそうとするもの

     承認欲求、自己実現欲求

5段階の欲求は下層から順番に満たしていく必要があり、内的欲求である承認欲求を満たす前に外的欲求(生理的欲求、安全欲求、社会的欲求)を満たす職場を作ることが大切です。

≪関連記事≫外的欲求(マズローの5段階欲求)とビジネスでの活用例

自信を持って仕事をするためのポイント「承認欲求」

承認欲求は、第4階層の欲求で、他人から認められたい、または自尊心を満たしたいという欲求です。

承認欲求は、他者承認欲求(低次)と自己承認欲求(高次)の2つに分類されます。

他者承認欲求(他人から認められたい):「賞賛や注目を浴びたい」「社会的地位や名誉が欲しい」

自己承認欲求(自分で自分を認めたい):「技術を磨きたい」「能力を高めたい」「自分に自信を持ちたい」

職場では、従業員が「自分は成長して結果を出しており、その結果が周りの人に認められている」と感じることが重要です。

例えば、年に一度の評価だけでなく、定期的な評価や前向きなフィードバックを提供することで、従業員は自分の仕事が評価されており、さらなる成長の機会があると感じることができます。

また、仕事の成果を公正かつ適切に評価したうえで、優れた実績を持つ従業員には適切な報奨や昇進の機会を提供することも承認欲求を満たすことにつながります。

≪関連記事≫承認欲求とは

自分で考えて行動するためのポイント「自己実現欲求」

自己実現欲求は、最上位の第5階層の欲求で、あるべき自分になりたいという欲求です。

「自分の才能や能力を最大限に発揮したい」「自分の可能性を追求して理想の自分に近づきたい」などの欲求が当てはまります。

職場では、自己実現欲求を求める従業員に対してチャレンジの機会を与えることが重要です。

例えば、仕事を任せて権限を委譲したり、スキルや能力に応じたトレーニングやキャリア開発プログラムを提供したりすることは、従業員が自らの可能性を追求し、成長するための機会を提供することになります。

自己実現欲求を重視する組織文化を醸成し、従業員が自分の目標に向かって働けるような仕組みを整えることが、自己実現欲求を満たすことにつながります。

一人ひとりに合わせたマネジメントを

職場において内的欲求を満たすことは、従業員のモチベーションを向上させ、最終的には組織全体の生産性や成果にポジティブな影響を与えることができます。

マズローの5段階欲求は、下の階層から順番に満たしていく必要があり、下の階層が満たされていない状態で上の階層の欲求を満たしても、基盤となる欲求が満たされていない状態では効果が小さくなります。

そして、一度上の階層に上がったらもう下がらないというわけではありません。

例えば、自己実現欲求が満たされている人でも、長時間労働が続いて睡眠や食事が十分にとれていない(生理的欲求が満たされていない)状態や、会社やプライベートでの人間関係が上手くいっていない(社会的欲求が満たされていない)状態が続くと、モチベーションを保つことが難しくなります。

従業員一人ひとりの状態を把握し、今の欲求段階に適したマネジメントを行うことが大切です。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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