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外的欲求(マズローの5段階欲求)とビジネスでの活用例

2023.10.27

承認欲求を語るとき、よく出てくるのがアメリカの心理学者であるA・マズローが提唱した5段階欲求です。

マズローの5段階欲求とは、“人間には5段階の欲求があり、下の欲求が満たされると、上の欲求が強まる”という理論です。

従業員の欲求を満たしながら、モチベーションを高めるためにどうすればよいかを考える方法として、職場でも活用できます。

今回は、マズローの5段階欲求のうち、外的欲求についての概要と職場で活用する方法を紹介します。

外的欲求と内的欲求

マズローの5段階欲求は、欲求の対象が外部にあるか、内部にあるかで「外的欲求」と「内的欲求」に分けられます。

外的欲求:自分の外部にある環境を満たそうとするもの

                  生理的欲求、安全欲求、社会的欲求

内的欲求:自分の内面を満たそうとするもの

                  承認欲求、自己実現欲求

≪関連記事≫従業員のモチベーション向上と内的欲求(マズローの5段階欲求)

生理的欲求

生理的欲求は、第1階層の欲求で、生命活動を維持するための必要最低限の欲求です。

いわゆる「3大欲求」(食欲・睡眠欲・性欲)のほか、「呼吸をしたい」「排泄をしたい」などの人間が生きていく上で避けては通れない欲求が当てはまります。

職場では、生理的欲求を満たすための設備や時間を使えるようにする必要があります。

例えば、長時間労働が常態化していて睡眠が十分にとれていない、休日も仕事で休む時間がない、忙しくて食事を取る暇もないという状態は生理的欲求が満たされていないと考えられます。

長時間労働が評価される職場環境ではなく、労働時間よりも効率性を重視して評価し、業務効率化、時間外労働の削減、休暇の取得促進などの働き方改革を進めて、メリハリをつけて働くことが当たり前という雰囲気を定着させることが生理的欲求を満たすことにつながります。

安全欲求

安全欲求は、第2階層の欲求で、身体的・経済的に安全に暮らしたいという欲求です。

「争いのない平和な世界で暮らしたい」「心身共に健康でいたい」「経済的に不安がない生活をしたい」などの欲求が当てはまります。

職場では、従業員が自分の安全が重視されていると感じられることが重要です。

例えば、労働環境が快適である、労働災害を起こさないための安全対策が取られている、雇用維持や収入への不安がない、ハラスメントがないなどです。

組織としての制度やルールを整えて安心感を与えることが安全欲求を満たすことにつながります。

社会的欲求

社会的欲求は、第3階層の欲求で、他者と関わりたい、社会から必要とされたいという人間関係に関する欲求です。

「友人/恋人/家族/仲間が欲しい」「社会に居場所が欲しい」などの欲求が当てはまります。

職場では、従業員が自分の居場所があると感じられることが重要です。

例えば、職場に仲間がいない、人間関係にストレスを感じているという状態は社会的欲求が満たされていないと考えられます。

従業員同士が気軽に雑談できる場を作る、1on1ミーティングや社内イベントを実施するなどのコミュニケーション量を増やすような工夫が有効です。

ただ会社に所属しているだけでなく、所属している組織において必要とされている、一員と認められていると感じさせることが社会的欲求を満たすことにつながります。

主体性が発揮されるのは内的欲求

5段階の欲求は下層から順番に満たしていく必要があり、経営者や管理職の皆さんが求める主体性が発揮されるのは内的欲求である第4階層の承認欲求からです。

承認欲求までたどり着くために、まずは外的欲求(生理的欲求、安全欲求、社会的欲求)を満たす職場を作ることが大切です。

≪関連記事≫承認欲求とは

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